井本先生は「聖人」だった。教育に全てを捧げている。
昔「花まるカフェ」という少人数でありながら、お茶を飲みながら、直接、学校の先生方のお話を伺える機会があった。
そこで「井本先生」のお話を聞く機会があり、たちまち魅了された。
親なら誰だって「我が子をこの先生の下で学ばせてやりたい」と思う方だ。
お話の中からは、子どもたちへの愛情が存分に伝わってきたし、先生の母校である「栄光学園」にも愛を感じた。
この本を読んでみて、井本先生の「愛」は私が想像していたよりももっともっと大きいものだということがわかった。
普通の人間ではとうてい到達できない域にまで達していた。
間違いなく「変わり者」だと思う。
愛情あふれる「変わり者」。
子どもの「ありのままを認める」なんて事、私には到底できないし、息子が反抗期に入り、「本当にかわいい!」と思う事すら少なくなってきた気がする。
ところが井本先生は「全ての子ども達がかわいいと思えるようになりたい」とおっしゃっている。
年齢、性別、家庭環境、国、全て度外視してだ。
そして、実際やってみせてくださっている。
以前講演会で、「子どもたちを見て感動した」というお話をされた事があった。
実は井本先生が「感動した」とおっしゃった場面を、私も目撃していた。
しかし私ときたら、一切何も感じる事もなく、ただの風景として捉えていた。
自分の感性のなさにがっかりしたと同時に、井本先生の眼差しの温かさを感じた。
同じものを見ても、全然感じる事が違う。
井本先生にはそこからいつも何かを見つけ出す力がある。
だからそのままの子どもたちを認められるのだ。
神様みたいな人だと思う。
「花まる」カフェでは「お母さんのための教養講座」という企画もあった。
井本先生に教えて頂けると言うので参加したが、始まってすぐ「しまった・・・」と思った。
学のない私にはさっぱり分からない問題だらけだった・・・
いかにも「数学好き」そうなお父さん、お母さんたちがスラスラ問題を解いていく。
早く帰りたい・・・もう泣きそうだった。
腕に覚えもないのに、井本先生のファンと言うだけで「数学講座」なんかに参加するんじゃなかった・・・
ただ、子どもたちに対して「これだけ丁寧に教えてくださってるんだ」という事は感じた。
「栄光学園」にさえ何とか滑り込めれば、後は「井本先生が何とかしてくださる!」と本気で思っていた。
みんなが「井本先生」に教わりたいと願っても、先生は1人しかいない。
今いる先生たち、これから先生を目指す方たちが、井本先生のような眼差しと技術をもって子どもたちと接してくだされば、日本の教育は変わっていくだろう。
いや変わっていってもらいたいし、期待したい!
学校という枠の中では、なかなか難しい事はわかっている。
それでもうちの息子のように学校で「厄介者」として扱われる子どもが1人でも減ってくれたらこんな嬉しい事はない。(女の先生にとって息子は難しすぎたようだ)
最後に本の中で「花まる学習会」の高濱先生がおっしゃった「井本先生は欲がないから、食うや食わずで死んでいくかもしれない」という言葉がすごく気になった。
ありえる・・・と思ったのだ。
そこは井本先生の周りの「大人たち」が何とかしてあげて欲しいと願うばかりだ。
そして「社会の宝」だともおっしゃっている。
この本を読むと、井本先生の偉大さと、親として最初に我が子に対して生まれた感情「生まれてきてくれてありがとう」を思い出す。
井本先生が多くの子どもたちにしてくださっているように、親として我が子の「そのままを認める」という事への努力はするべきだと思った。
がんばろう・・・
おおたとしまささんのブログで本の中身が少し紹介されています。
おおたとしまさオフィシャルブログ「Father's Eyes」Powered by Ameba -14ページ目
5月11日(土)、12日(日)は「栄光祭」

いま、ここで輝く。 ~超進学校を飛び出したカリスマ教師「イモニイ」と奇跡の教室
- 作者: おおたとしまさ
- 出版社/メーカー: エッセンシャル出版社
- 発売日: 2019/05/14
- メディア: 単行本
- この商品を含むブログを見る