私が望んでいたのは「正のピア効果」だった。
先日行われた「子育てシンポジウム」の中で、仁木先生が「ピア効果」の話をしてくださった。
Wikipediaより。
ピア効果(ピアこうか)とは意識や能力の高い集団の中に身を置くことで、切磋琢磨しお互いを高め合う効果のこと。教育関係において用いられることが多い。
難関大学を目指す進学校のように、高い意識や能力を持った人間が集まりお互いを刺激・感化させることは、集団全体のレベルアップに加え個々の成長に相乗効果をもたらす。
ピア (peer) とは仲間、同級生、同僚、地位・能力などが同等の者という意味を持つ単語。
ピア効果には、「正のピア効果」と「負のピア効果」とがある。
↓「人と人とのつながり」と聞いて「息苦しい」と感じるあなたに。友だちって・・・
ただ、これは全ての子どもに当てはまる訳ではなく、真ん中くらいの成績の子には影響しないとの事だった。
自分の学力より、ちょっと上の集団に所属する事によって、いい影響を受け、学力は上がる。
が反対に、自分のレベルよりも高すぎる学力の中に入れられた子どもは、周りを見て「自分はダメだ」と自己認識してしまい、学力が下がるという結果になったそうだ。
これが高濱先生が以前おっしゃっていた「ひっかかったら不幸の始まり」という言葉の意味なのだろう。
「ひっかかったら」とは、自分のレベルの学力よりも高い学力の場所を狙って、ギリギリで合格してしまった場合の事だ。
もともと優秀なのに、更に優秀な中に所属する事によって、自分はダメだと自信を失い、その後の人生に於いて悪影響を及ぼす事となる。
これが「負のピア効果」というものらしい。
学校を選ぶ際、親はなるべく高い偏差値のところに入れたいと願う。
私も同じだ。
どうしてもまずは「偏差値」で考えてしまう。
だが、本当にそこに入って子どもが幸せかどうか?と言う事がいちばん大事なのだ。
そこに入って子どもが伸びるかどうか。
コンフォートゾーン、ストレッチゾーン、パニックゾーンというものも教わった。
成長するためには、安心なコンフォートゾーンから思い切って出て、ストレッチゾーンに飛び込まなければならないそうだ。
自分ががんばれば出来るというところに行く必要がある。
そこがストレッチーゾーンだ。
ただ余りにも上を目指し過ぎるとパニックゾーンに入ってしまい、成長どころではなくなってしまう。
うまく説明できなくて申し訳ない。
↓ すごくわかりやすい説明をしてくださってます。
思えば受験する際、できれば「やる気」に満ち溢れた仲間の下で勉強して欲しかった・・・それが期待していた「ピア効果」だった。
う~ん、ゆるゆるだったな・・・
今の学校でも期待しているが、今回のテスト結果から見るに、効果は感じられなかい・・・
最後に「経済産業研究所」というところが「負のピア効果」について発表している。
長いので、興味がある方だけどうぞ。
↓
https://www.rieti.go.jp/jp/publications/dp/17j024.pdf
↓(抜粋)
⼩学校・中学校ともに、科⽬によらずマイナスのピア効果が観察された。これは、ある⽣徒が平均的な成績が良いクラスに所属した場合、翌年当該⽣徒の成績が下がっているということを意味しており、クラスの IRT スコアが平均して 1 上がると、国語では本⼈のスコアは 0.09〜0.23、算数・数学では 0.16〜0.27 下がるということが確認された。この理由としては、成績のよい同級⽣がいることによって、⾃分の相対的な学⼒が低いという⾃⼰認識を持ち、学習への意欲を失ってしまうという可能性が指摘できる。実際に、被説明変数を学⼒ではなく、期待教育年数に置き換えても、ピア効果はマイナスとなる。このことから、⾃分の潜在的な能⼒が低いという⾃⼰認識を持たせないように、教育の期待収益率が⾼くなるような関わりや指導を⾏うことが重要だと考えられる。