今までより半年早く、全単元が終わっていた・・・
今年度、第2回目の「子育てシンポジウム」に参加した。
最初の「基調講演」、伊藤潤先生のお話で愕然とした・・・
スクールFCでは「四谷大塚」のテキストを使っているのだが、今までは6年生の夏休み前に全ての単元を終えていたのだが、サピックスと同じ、5年生が終わる1月で全ての単元が終了するようになっていた。
半年も早まっていたのだ。
今まで「塾」+「個別」をオススメしてきたが、やはり夏休みより前、6年生になった頃に始めるのがいいのかもしれない。
伊藤先生の「講演会」1行目が、今話題の受験マンガ、「二月の勝者」の冒頭が紹介されていた。
「君たちが合格できたのは父親の経済力と、母親の狂気」 というものだが、母親の気狂気という言葉が恐ろしい。
↓ 先日、ママたちのミーティングでも話題になっていたので、私も気になって買ってみた。

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現在、受験者数はどんどん増えており、更に単元の進度が半年短くなった分、3倍のスピードで進んでいくというお話だった。
通常、学校で2ヶ月くらいかけて学ぶ算数、数学が、たった1回の授業でで進んでいくというもの。
この為、今では「低学年から母親のサポートなしでは中学受験はできない」という風にまでなってきているらしい。
これがそのまま「母親の狂気」という言葉に繋がっている。
サピックスは元々、この進度だったが、それも最初から親が見るというのが前提だった。
通っていた人に聞くのは、大量に渡される「宿題」。
それを「親が見て」やらせなければならない。
親が見なければならないので「何のための授業料なんだろう?と思う・・・」という言葉も聞いたし、途中でサピを辞めた人は「あれだけやったら、そりゃどこでも受かるわ」と言っていた。
サピックスが1人勝ちなのも、母親のサポートあってこそなのだ。
そこを耐え抜いた親子が合格を勝ち取るのも納得できる。
うちは親子ともに無理だ・・・
合格方程式=(先取り学習・大量パターン学習・競争主義)の確立となり、それが過当競争に繋がっているとの指摘だった。
中学受験は一歩足を踏み入れたら、恐ろしい世界に巻き込まれるのだ。
そこで、合格だけが全てになってしまうと、「100 or 0」となり大変危険だとおっしゃった。
大切なのは「第2志望」。
第1位志望は、簡単に見つけられるが、第2志望はなかなか難しかったりもする。
中学受験では.努力が報われな事もあるというのを知り、リスクヘッジとして冷静に「第2志望」を考えなければならないとの事。
伊藤先生は、「第一志望校」不合格でも、親が認めてやれば、子どもは必ず立ちあがるとおっしゃった。
偏差値だけを見たり、人と比較するのではなく、我が子だけを見る事が大事。
私にも耳が痛い言葉が続いた。
落ちた時、子どもと一緒に自分もとことん落ち込んで、「もうダメだ・・・」と嘆き、子どもにも「何で落ちたの!サボってたからでしょ」等と、励ますどころが、ひどい言葉で攻め立てた。
「落ちたとき」を想定しきれていなかった。
これは、「第一志望に合格しなければ意味がない」という考えそのものだ。
私が間違っていたのは明らかで、サボっていた訳ではないし、彼なりに努力もしていた。
そこを認めてやれず、落ちたら終わりだと思った・・・子どもには申し訳ない事をした。
「中学受験」の倍率は平均で3倍という事だ。
3人に2人は落ちるのだ。
親としてそこは冷静に考えておかなければいけなかった。
どうか、第一志望だけではなく、「我が子が通って伸びる学校」と思える学校をたくさん探してあげてください。
伊藤先生のお話は、いつも心打たれる。
加熱する「中学受験」に危機感を覚え、ブレる事なく、スクールFCの理念通り、子どもが主役の受験、落ちた時も「この子はよくがんばった」と思える受験を目指してくださっていた。
「努力は報われるまで努力するものだよ」とメッシが言ってたよ。という生徒の話もしてくださった。
「中学受験」って親も子も大変です。
合格して通う学校が「縁」のある学校です。
どうか、がんばってください。