途中で受験を辞めるにも「力」がいる。
今では3年生から「中学受験塾」に行くのが普通になっている。
「1年でも早く」という親の思いと、早く入塾させたい塾の思惑もある。
ただ、3年生から必死に勉強漬けにして、子どもが6年生まで持つとは思えない。
4年生くらいまではゆるい感じでいいのではないかと思っている。
この時期はまだまだ「外遊び」の方が大事な気がする。
そして3年生から入塾すると、6年生では既に3年以上通塾している事になる。
労力、時間、お金をたっぷり使っている。
そんな中で「受験」を辞められるのか?
私には無理だった。
あまりにも幼い息子を目にして、「これ受験厳しいな・・・」と思いながらも、辞めるという選択肢はなかった。
ゲストの矢萩邦彦さんが、「途中で辞めるのにも力がいる。」とおっしゃった。
私の周りで、途中で辞めた人たちは、兄弟がいて、上の子と比べた時「このこは受験無理だな。」と親が判断したケースと、子ども自ら「受験しません!」と言いきったケースだ。
矢萩さんは子どもが「受験するか」を迷っている時、「思い切って1ヶ月塾を休ませてください。」とおっしゃった。
1ヶ月経って子どもが「やっぱり辞めたい」となるのか、「やっぱり塾に行きたい」となるのか、自分で判断させてみてくださいとの事。
親子ともなかなか辞めるのは難しい。
6年生の夏で、集中できないのであれば、「辞める」という選択肢もありかもしれない。
親が判断できないのであれば、「受験に向くか向かないか」をプロの目で見てもらい相談するのがいい。
「やる気」のある子はもの凄いらしくて、
高濱先生は、小学校の時の「先生の期待に応えたくて、必死で勉強した」とおっしゃっていた。
親はどうやって子どもを「やる気」にさせるかを考える事がいいのだろう。
矢萩さんは、3年生から塾に通わせるのはあくまでも「塾」の都合であるとおっしゃった。
集団塾ではカリキュラムが決まっていて、「塾」はその通りに授業を進めたいから、3年生で始める事になる。
ただ、「学び方の相性」というものがあり、子どもによって発達段階が違うので、同じ事を同じようにやっていても、結果が違ってくる。
「これくらい勉強しないとできないけど。」→あなたはどう思う?と子どもに問う。
今やっている事の意味を親が説明できるのか?
何で学ぶの?と問われた時、親が答えられないままの受験になっていないか?
親もしっかり基準を持って考えなくてはならないし、答えられなければいけない。
矢萩さんの塾、「知窓学舎」には6年生の夏休みが終わってから
「受験したいんです。」という人が何人か来るそうだ。
ええっ~と思うが、そういう子たちは自分の意思を持ってやってきているので、「じゃあ合格を目指す為には、これだけの期間で、これだけの事をやるんだよ。」と言って課題を与えると、全部やってのけ、「受かったら儲けもん」で受験して合格したりするそうだ。
結局、その子に合った勉強というのがあって、短い期間の勉強でも間に合う子は間に合うのだ。
息子のクラスでも、1年足らず塾に通い、「都立中高一貫校」に合格している子もいたし、同じように夏休み明けから受験を考え、それこそ本格的に始めたのが12月。
家庭教師一本で、公立中高一貫校に合格した子もいる。
うちなんて3年生から勉強していたのに、第一志望に落ちている。
「受験」というのは本人の「やる気」がいちばん大事なんだな・・・と思う。
どうやって子どもを「やる気」にさせるかが親の課題かもしれない。
難しい・・・
↓ 中学受験編。